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ここが変だよ47RONIN

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昨日の記事で書いたとおり、今回は「47RONIN」のここが忠臣蔵と全然違うよ、日本はこんなんじゃないよってのを個人的な見解を書いていこうと思います。

ネタバレでガンガン書いていきますのでまだ未見のかた、楽しみにされてる方はご注意ください。


まずは衣装とセット。

イメージ 1


鎧兜が日本のっぽくなく大陸系の鎧に見えました。元寇のときに来たチンギスハーンとかが被ってるのに似てます。
あと、なぜか赤備え。武田家や井伊家などが有名です。色栄えしていいですけどあまり浅野家のイメージ無かったので驚き。
もう一つ衣装は女性の着物。
こちらも大陸系の衣装ですよね。やっぱアジアで人括りされちゃってるのでしょうね。柴咲コウさんに似合ってましたのでそこは別にいいですけど、スターウォーズの姫さんと同じ感じです。

ついでセットですが。

イメージ 2


吉良城もぶっ飛んでて驚きましたが浅野家も平安時代のような作りの家。中はそれっぽいんですけど外観とかがあれ、これも大陸系に・・・やっぱ東アジア文化で人括りされてるようです・・・地理が近いのと似たようなところもあるので勘違いされやすいですが細かいところや大きく違うところありますからね。平屋作りでも変わって来ますし。あ、でもなぜか石庭に認知は高くちゃんと石庭は作られてました(笑)


あとはロケですが。
日本舞台なのに雄大な景色多すぎてここはどこ状態が多々ありました。いい景色なので見栄えは最高ですが日本観がゼロでしたね。最近多いニュージーランドやアイルランド感が満載でした。
あと、討ち入り前に7日しかないのに、長崎の出島に行って、富士の樹海行って討ち入り準備。関所をどうにか完全スルーできたとして、馬の乗り継ぎを上手くこないしても2日、もしくは3日掛かるのですが7日間で無事達成。吉良城はどこ設定だったんでしょうね。一応、吉良上野介の息子が米沢藩藩主なので山形県なので北国描写はおかしくないでんすけど。

あと、びっくりなのが出島と樹海。
出島がなぜかパイレーツ・オブ・カリビビアンのように海賊たちのたまり場描写はまだ予告で慣れてましたけど。これはこれで不可思議な世界でしたが(笑)樹海のシーンはさらにその上。まさかの竹林(笑)いや樹海にも竹が生えてるでしょうけど樹海じゃないよ感が凄かった。せめて富士山でも映ってたら世界遺産にもなったし日本人受けしたとは思うんですけど・・・


最後にモンスターVFX。
でっかい猪の化け物みたいのが冒頭で出てくるんですけど。
これって「もののけ姫」のオープニングに・・・監督「プリンセス・オブ・モノノケ」を見たのかな。
キアヌ・リーブス演じるカイは妖怪扱いされてます。で、幼少期にある本物の妖怪に育てられたって設定なのですが。
それが本物の天狗。天狗はよく白人が元になったのではという説が強いのでまんま白人っぽい人が出てくるのかと思いきやまんま化け物系が登場。羽団扇は持って無かったですけど。

あと、菊池さんが演じてる怪しい女性ですが物の怪のようで狐が本来の形のようです。
日本でも狐の化け物は多く九尾とかは最近は知られてます。まんま大きくなるだけでも問題なかったのですが、そこはハリウッド、最終形態に変身して龍になりましたとさ。ただ日本だと龍は神の使い手の面もあるのでまんま狐のでかいのがよかったかな。


あとストーリー、忠臣蔵についてですが・

それに先立って。
忠臣蔵を簡単に。
といってもwikiのデータから丸パクリなので実際の歴史がどうだったかは謎です。
といいますか、この忠臣蔵は赤穂浪士の“事件”の扱いで政治的な思惑や当時の人事の影響もあってどこまで本当か、嘘かがまだ謎の部分が多々あります。なんたって江戸時代の話なので誇張された部分や隠された部分も多いですので。吉良城は雪が降ってるのに、浅野家には桜がとってつけてあって季節いつだよ、なんて。ま、桜の季節に雪が降る地域もあるのでないことはないですが。

では。
ときは元禄14年、西暦だと1701年。五代将軍徳川綱吉(生類憐れみの令の人、最近評価が変わってきてますが)は天皇と年賀の挨拶の儀式で播磨(現在の兵庫県)赤穂藩の浅野長矩に重要なおもてなし役を任命。その際、指導役に吉良上野介も任命。
そして、おもてなしのため江戸城にいた二人ですが、こともあろうか殿中で、浅野が吉良に切りかかります(:注)。なぜ切りかかったのか諸説ありますがいまだ判明してません。
殿中での事件ということで浅野は即捕縛され、切腹を命じられます。
一方的に切りかかれたので吉良は被害者なだけといえば被害者なのですが、喧嘩両成敗で吉良にも何かあるかと思えばまさかの無罪放免。逆に浅野家は当主が切腹、藩は改易とふんだりけったり。:注
残った赤穂藩士は抗戦か恭順かはたまた殉死切腹かで真っ二つ。結局は恭順より無血開城。
しかし、事件に納得のいかない、お家復興を望む一部の藩士が浪人になり、吉良を討つために世に潜むのでした。
筆頭家老であった大石内蔵助は遊び人になりきり、吉良や関係諸藩の目を欺いたりして、色々とあったすえ、ついに江戸の吉良邸を急襲。見事を吉良を討ち取ります。
赤穂浪士たちは亡き君主の仇を討つ(昔の武士は敵討ちが推奨されていて逆に敵討ちをしないのは武士にあるまじきと侮蔑されてました)ということで賞賛されましたが。浅野の切腹は公儀の上。それなのに徒党を組んで吉良を討ったことは法としては死罪。とういことで討ち入りに参加した面々は切腹を申し渡され全員死亡します。:注

後に浅野家は大名ではないですが旗本として再興。討ち入りに参加した遺子たちも後の放免になった。という話。
もっと後の江戸時代とは別に戦国時代の名残がまだあった時代の影響もありこういう無骨な話が起きたようです。

もっと簡単にまとめられると思いきや無駄に長くなりました。要所を吹っ飛ばしてましたし。劇中でなかったので討ち入り前の話は省略しました。


では,良分ですが映画だと吉良城での出来事。
そもそも徳川将軍が大名領地に行くこと自体がないので変な話なんですよね。諸国を漫遊して世直しをしたとされる水戸の黄門様もあれは作り話では実際は江戸と水戸を行き来したことがないくらい将軍家が他家に行くことはそうない話。関所なども交通管理され、人の移動が厳しかった時代でしたので。

あと、あの吉良城も。あんな戦場向けの城を作ったら江戸時代の法だと即幕府から取り壊し命令が出てました。
戦争向きの城を作ると反幕府と疑われちゃうので。

これの影響で討ち入りも吉良“邸”ではなく吉良城に。あと散々に赤穂浪士たちはサムライだ、と意識してましたけど潜入するシーンなどはなぜか爪鉤とか使ったりジャンプしたり忍者要素も足してましたね。やっぱ興行的に忍者要素で受けを狙ったのかな、なんて邪推してます。


△任垢映画だと吉良が浅野家を乗っ取った感じになってますがそういう話もありません。そんなことしちゃうと諸国で謀略が発生してあちらこちらで似たようなことが起きてしまうので。あくまでも大名家の上に徳川家があり徳川家が統括する共和制のような状態だったのでほいほい国の吸収合併は起きませんでした。


1撚茲世伴膠戮禄燭気譴討泙垢史実だとこちらも切腹のため享年16歳だそうです。
昔読んだ漫画日本の歴史の本とかでは自ら浅野家の前で切腹した描写があり、自ら切腹をした印象がありますが、もしかすると過去に似た事件があり恩赦が出たのでそれを期待してたのでは、という説もあるようです。
武士=切腹大好きなわけはなく、あくまでも切腹は我が腹に一物(隠し事なし)のための儀式なので好んで切腹するような人は居なかったでしょうし。
ただ刑罰として武士でないとさらし首なんてこともあったので武士としての死刑を申し渡した辺りは間違ってません。


長くなりましたが、映画の記事のほうのレビューで低くなったのが主人公の影響と書きましたがやっぱり細かいところが積もったところもありましたので書きました。


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