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百日紅~MissHOKUSAI~ 【原 恵一監督】

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映画館で鑑賞。


最初の鑑賞予定では第二候補でしたがちょうど見る作品がなくせっかく時間もあるので映画館に行って何か見ようと思い。
「ブラックハット」にしようか迷いましたが。あちらは予告を見るとなぜか見る気が失せ。DVDを待とうと決意しこちらにしました。
作品で知ってることは。タイトルが「さるすべり」葛飾北斎の娘の映画。監督は「クレヨンしんちゃん」で有名な原監督。声優は杏さんと松重さんはチェックしてました。こっちは予告をチェックしませんでした。



【あらすじ・解説】杉浦日向子の代表作の一つ「百日紅」を、『河童のクゥと夏休み』『映画クレヨンしんちゃん』シリーズなどで知られる原恵一監督がアニメ映画化した群像劇。江戸の浮世絵師として数多くの作品を発表し、世界中のさまざまな分野に多大な影響をもたらした葛飾北斎と、その制作をサポートし続けた娘・お栄(後の葛飾応為)を取り巻く人間模様を、江戸情緒たっぷりに描く。アニメーション制作は、『攻殻機動隊』『東のエデン』シリーズなどのProduction I.Gが担当する。[Yahoo 映画]


改めて予告を見ますと。
北斎の娘、お栄がピックアップされてますけども。

映画の本編は葛飾ファミリーの内容。
もちろん、お栄と北斎がメインですが。お猶の話も多いです。順繰りに話が変わってお栄に戻ってまた順繰りに。そんな感じに話が進み。劇映画としては物足りない結末を迎えます。

ここが不人気の部分で私ももっと見たかったな~と思うところ。
お猶にだんだんシフトしていき。なーんとなく、そうなることを思いながら。ここで何か劇的な変化が起こるのか?と思いきや。何も起こらずにピアノ伴奏が始まり。あ、終わりかと。期待していた劇的な変化とは。お栄の絵の変化や、気持ちの変化が起こることなんですけども。劇中でお栄の描写といえば。絵は上手いけど足りないと北斎にもいわれるし。版元の主人にもどこかもう一つといわれている。春画とかも女だてらに書いてるいるけど艶っぽさがないとか。で、いつの間にか下手糞と小ばかにしていた北斎の絵師仲間に評判がつくし。女の部分もいろいろとあるのだけども。
最後はナレーションで終わり。


では、この映画が面白くないか?と聞かれれば。いや、見所もあり。


まずは映像。   
オープニングの橋のシーンで心がつかまれます。
絵巻もののような映像が動くんですから。大友監督の「ショートピース」でもありましたがこちらはもっと大多数の人間が動いていてびっくり。
そして、華麗な江戸文化がきらびやかに描かれてる点。
北斎の絵もしかり、遊郭の煌びやかさも。
これはプロダクションI,Gの力も大きいのかな。


けど、キャラクター絵には少し残念なところも。
なぜか髪のはねてるところが宙に浮いてるんです。ヤフーのフォトギャラリーの中にちょうどいいのが無く。
イヤリングに見えて私は最後まで気になっちゃいました。なんであんな描き方をしたんでしょう。



声優さんに関しては。
杏さん好きなんですけど、こういうはすっぱな女の役は似合わないですね。代わりにお猶とのシーンはいいんですけど。
北斎役の松重さんははまり役でした。



も一つ言いますと。
音楽もしっくり来なかったですね。
椎名林檎さんの歌は大好きなんですけども。オープニングの橋のシーンはギターもいいな~と思ったのですが。
見てるうちに日本美みたいのの連続で。ならば音楽も和楽器のがしっくりきたかな、と思いながらエンドクレジットみてました・・・


色々と書きましたが。
起承転結はあります。この部分はあくまでもお猶が担当。彼女の生涯の話がメインだったりします。
北斎の娘でもお栄がメインと思って見てるの最後はなぜかしっくり来ない可能性あり。
お猶と北斎の話にお栄が絡むと思ってみたら・・・書きながら、これも無理か。途中はやっぱりお栄の話ですし。その辺りのバランスが難しく、葛飾ファミリーの絵巻物日記として見れば・・・どういう気持ちで見ればいいんでしょ、我ながら書いてて突っ込みどころ多くてすいません。

北斎の絵を楽しむ!と言っても絵は10点にも満たなかったはずでしたし。


以下2015年5月20日に追記した部分です


まとめ切れずに記事を上げ。
コメント返信などをしながらまとまりましたので追記しました。

ヤフー映画の関連記事

『北斎の盲目の末娘・お猶は、原作では1つのエピソードにのみ現れ、ほぼ病床に伏したまま幼い命を散らすが、アニメではお栄に連れられ両国橋で活気ある往来を聞き、茶屋の男の子と雪遊びを楽しむ。原監督が不憫に思い、アニメの中の「浮き世」でお猶に生の喜びをプレゼントしたかのようで、胸が熱くなった。(高森郁哉)』


勝手ながら拝借。

本来ならここまでスポットが当たることは無かったお猶にも光を当てた影響でストーリーがこうなったのでは、と。
彼女を通すことで、お栄と北斎の見えてない人の部分が出て来ましたが。それ以外の部分が見えず。原作を知らず、お栄も北斎も知らない私からすると、もっとこの二人の話が見たかったという思いが大きかったからではと。

これは、原監督の優しさなのかもしれないです。
私はその優しさに気づくよりも好奇心が勝ってしまいました。


なので。
この映画は絵を書くことでしか社会で生きれない二人がフッと見せた普通の顔の部分を掘り下げた映画として見れば変わるかもしれないです。
私みたいに北斎、お栄の人生への探求を求めると消化不良になりますのでご注意を。


以上、追記です。



総評:★★★☆☆
映像 (4) 構成力・展開 (3) 脚本(3) 役者 (3)
演出力 (3) キャラクター (3) オリジナリティ(4)
五段階評価です

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