ラストミッション　【マックＧ監督】

ＤＶＤで鑑賞。

この週は正月に取り貯めしたテレビ番組や、テレビ放映の映画などに時間がかかりそうなので見やすそうなアクション映画を探してコレを。年末前にリリースでボチボチレンタルされてましたのでその辺りから興味あり。予告などは未チェック。

ケビン･コスナーが主演なのでシリアス、本格的なスパイアクション映画っぽく見えますけども。

監督がマックＧです

重要なので大きくしました。

この監督がシリアスなスパイ映画を上手く撮れるわけがない。
どこか大味なんですよ（笑）そこがいいところでもあるし悪いところでもあります。

この作品はマックＧが監督で正解。

ただ、ストーリーや最初の展開を見てるとパッケージからは違和感あり。

冒頭から咳き込み体調不良の主人公イーサン。
おいおい、スパイに限らずプロは体調管理も仕事だぜ、なんて思ってましたら不治の病で余命僅か。
ありゃ、それは防ぎようがないですわ。

余命僅かと知って、離縁した妻。そして愛しい娘が恋しくなって二人が住むフランスへ。
なんで、フランスかと言いますと。脚本がリュック・ベッソンだから（笑）
冗談。
ま、地元のほうが描写しやすいですし。ハリウッド御用達のロケハンだと背景を見飽きますしで背景も新鮮です。けど、ベッソンだからってのも結構あるかも。

別れた奥さんには病気のことを伝えて死後の手続きなどをお願い。奥さん悲しくなって若干よりを戻そうモード。けど娘は悲しませたくないということで病気を秘密に。その娘はちょうど反抗期真っ只中。ずっとＣＩＡの仕事で会わなかったで反抗期２倍モード。この娘とＣＩＡの極秘依頼を同時にするのがこの映画のポイント。

冒頭のシリアスモードは突っ込みどころ満載。
なんで、ターゲットがホテルにインしたのを確認してるのに、もう一度前を通り過ぎて見破られる女性エージェント。爆破のタイミングもあれだと、組織のメンバーも爆風で吹っ飛ばされそうだけど無事だったりと「？？？」な展開ですけど。

先ほどのをもう一度。

監督がマックＧです

あ、納得（笑）

ちょっと大味くらいがコメディ要素が効いてバランスが取れます。
この監督の持ち足はなんといってもシリアスにならないようにするコメディの差込。

今回、一番笑いを誘ったのはトルコ系？の社長とのやり取り。
この社長、組織の情報を知っていてイーサンに拷問とかされたりするのですが。
二回目の尋問のときかな？娘を学校に送ったあと、イーサンに声をかけられたとき。銃を向けられてたけども、「解ったから！」と自ら車のトランクへ。
おいおい、何このスムーズな流れ！
これがツボでした（笑）
あと、こちらも年頃の娘がいて途中から任務以外の娘とのやり取りの先輩みたいに色々聞いたりして。この二人の関係が仕事以外にも繋がりが出来て妙に息があってて面白いです。

この辺りは監督らしさが出てて良いですね。

反面シリアスな部分は少ないです。
マックＧ監督なので死の要素が軽くて・・・あの注射なんて、治療薬というより強化薬にしか見えない（笑）もうちょっとああいう小道具も上手いといい監督なんですけどね～

けど、かっこいいところもあり。

前半、イーサンが娘のために自転車を購入するも娘が乗ってくれず・・・その帰り自転車を乗って帰るシーンが妙にかっこいい。うーん、ケビン･コスナーは一昔前はいけ好かない俳優だったんですけど、最近は渋みがかっこよさにちゃんと見えてきて。フランスの街は自転車で走るの似合いますね。戦闘やアクションシーンでないところが余計に印象に残ってます。

あと、他の見どころは。
フランスのとんでも法律にびっくり。
イーサンはフランスにも家があり、任務から開放されて家に戻ると・・・
なんと移民の大家族が占拠！
横柄な感じはない爺さんと、その家族が住み込んで壁紙まで変えられて？！こりゃ、警察に言って立ち退き！と思ったら。強制的に追い出すと違法になるんですって。次期、季節や、次の住所が決まるまで、とかあるんですけど。そんな決まりがあるのか？！とちょいとびっくり。移民に優しい法律ですけど勝手に住まれたほうはたまったもんじゃないですよね。

もうちょっとこの移民家族との交流あるかな？と思いましたけど“思ったより”も少なめ。
けど、イーサンが変わった影響がちょっとあってスパイスにはなってました。

もう一つ最後は。
愛娘がクラブで男たちの囲まれたシーン。
よかったね、ケビンパパで。リーアムパパだったら骨折だらけの意識不明の重態か死でしょうね。
どっちもベッソン脚本ですけど、まだケビンパパのほうが穏やか（笑）。

「病に伏せたスパイの最後のミッション」

って書くとシリアスな映画っぽく見えますが、中身はスパイアクション（コメディ要素いっぱいあるよ）です。
監督の「ブラック＆ホワイト」あたりのバランスが好きな人にはツボだと思います。私はどっちも好きでしたので。

総評：★★★☆☆＋
映像 （4）　構成力・展開 （3）　脚本（3） 役者 （4）
演出力 （4）　キャラクター （4）　オリジナリティ（4）
五段階評価です

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