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パン/PAN~ネバーランド、夢のはじまり~ 【ジョー・ライト監督】

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映画館で鑑賞。


ちょうど見に行く映画の谷間で「俺物語」も見たかったんですけど、大きい画面で見るならこっちかな、と劇場へ。
という感じで期待度はそこまで高くなく。
理由は製作会社。
やっぱりピーターパンは原作よりもディズニーのアニメのイメージが強くなっちゃいましたから。昨今のディズニーアニメの実写化はディズニーだから思い白い部分もありましたので。製作会社はワーナー。なんでワーナーが?と思いながら劇場へ。



【あらすじ・解説】著名な冒険物語「ピーターパン」を、『つぐない』などのジョー・ライト監督が独自の視点で実写映画化。ピーターパンにはオーディションで抜てきされた新星リーヴァイ・ミラー、悪役の海賊黒ひげをヒュー・ジャックマン、フック船長に『トロン:レガシー』などのギャレット・ヘドランド、タイガー・リリーを『ドラゴン・タトゥーの女』などのルーニー・マーラが演じる。黒ひげと対峙(たいじ)するピーターのストーリーなど、新たなピーターパンの描かれ方に期待。[Yahoo 映画]



話の内容は「ピーター・パン ゼロ」。
先にも書いた昨今流行のあのディズニーアニメの裏側、その後、そして物語の始まる前の物語。
この作品はピーターがピーター・パンになるまでの物語。ピーターが人間名で、パンは妖精の国の言葉で意味は“勇者”だそうです。ピーターの前にもパンと呼ばれる戦士がいてパーン、パーンと斉唱するシーンがあってちょい面白いです。食べるパン?が欲しいのか?!って聞こえますし。


そんなピーターの出生の秘密と。
ピーターパンの有名なもう一人のキャラ、フック船長の物語でもあります。
今回、彼は宿敵じゃないんですよ。まだ右手もありますし。演じるはギャレット・ヘドランド。

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いい男なんですけどある理由で残念なことに。これは後述します。イメージはインディー・ジョーンズに近く、アニメで見慣れたあのフック船長にはまだなってません。海賊ですらなく、後になるみたいです。


そしてもう一人、不運な子はピーター・パンを演じたリーヴァイ・ミラ。

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女性には胸がズキュンと来そうな泣き演技もあってパンになる前のピーターの母への思い、寂しさ、重圧への苦悩、そして成長と見事に演じてます。空を飛ぶと決意したダイビングのポーズは実に綺麗なフォームです。これスタントさんなのか本人かは定かでないですが。これはどえらい子役が出てきたと話題になっておかしくないのですが。


ある男がこの二人の話題をぶっ潰してます。意識せず多分、無自覚に。


そう、ウルヴァリンこと、ヒュー・ジャックマン。

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今回、彼はフックやピーターを攫ってきた張本人で、妖精を虐殺し妖精の国を崩壊までに追い込んでる悪役担当、黒ひげを演じてます。この黒ひげという名前。大航海時代、アメリカ開拓時代に出てきた海賊で黒ひげとあだ名と海賊が居ましたので・・・実はネバーランドのモデルってアメリカのことだったんですかね。
このネバーランドにいる妖精、もしくは妖精の石を吸うと若返るらしく、それが目当てで妖精狩や、妖精石採掘に力を入れてるのが黒ひげ。
超悪者なのでそのまま演じてればいいんですけど。
このキャラが実はピーターの母親と関わりとかがあってピーターをすぐ抹殺できなかったりします。しまいにはちょっと悲哀は出てくるはなんやで黒ひげが主人公か?とくらいに感情たっぷりに演じられてます。いや、いい演技なんですけどそこまで悲しみとか背負わんでも(笑)もっと悪役に徹してほしかったところ・・・
こうやって見たのはおっさんだからですかね。愛した人には裏切られて、逆に抵抗され・・・そりゃやけっぱちにもなるわな・・・同情しちゃった部分もあるかも。やってることは賛同できないんですけど。ピーターにどこか甘くなるところとか。


何より・・・
登場シーンでニルヴァーナの「ネバーマインド」熱唱。
あの「レ・ミゼラブル」での歌声もご存知のかたも多いヒュー・ジャックマンの声と海賊たちの合唱もあって超かっこいいシーンに出来上がってます。
歌詞のHello、hello、hello、how low?
この部分も少し自嘲気味に歌ったりなど相変わらず上手いです。この落ちるは自分の先を自嘲していたのかどうか。


なので私みたいなおっさんが見るとこうやって斜め見しておかしなことになります。
しかし、それ抜きでもヒュー・ジャックマンの熱唱、熱演は惹かれるものがあるかも。


素直に見られる子供向けといえば子供向けです。
ピーターの葛藤はやっぱり子供のそれだったりしますので子供が共感して成長してくれれば、な映画です。
リーヴァイ・ミラの演技はその気持ちにさせてくれる演技だと思います。

で、お子様向けに終わらないのが映像。
特殊効果はもう当然。今の時代は船が空を飛ぶシーンも違和感なく出来るものなのですね。

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もうこの程度のCGでは驚かない時代。監督のセンスが問われる時代。今回は実にカラフルな映像で目を刺激してくれます。

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けど、原色が多かったのでやっぱり、この辺りも子供向けだったのかな。



ここからは邪推ですが。

ディズニーが大人も子供も見られる映画路線に切り替わった部分があるんですけども。
ワーナーは、子供をメインターゲットにしてというより、ディズニーアニメの手法を映画にスライドさせた作りにしたのかも。映像ももっと違う色を出せたかもしれないですけど、子供にわかりやすいカラフルな色を選択。道中に出てくる巨大怪鳥は目が大きく怖さと少し可愛さがあり。そして、童話原作。
もう一つ。
ミュージカル的な歌唱シーンがあり。先に書いたネバーマインドとか。歌の内容はロックなんですけどね。BGMもちょっと
音自体に主張のあるものだったり、動きに合わせた音楽だったりします。
ディズニー映画を彷彿させる作りです。

ただ、やっぱりディズニーとは違うんですよね。
何が違うのかは解らないですけど。こういうところの上手さはディズニーさすが、なところがやっぱりあるんだな、と違う会社の作品を見て思いました。


色々と書きましたが家族向けに「いい映画」です。
お子さんと一緒に見るなら“大人も見られる映画”です。


大人だけだと、入り込めるかどうかは人によると思います。私はそこまで入り込まず、黒ひげに引き込まれちゃいました・・・




総評:★★★☆☆+
映像 (4) 構成力・展開 (3) 脚本(3) 役者 (5)
演出力 (4) キャラクター (4) オリジナリティ(3)
五段階評価です

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