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リアル鬼ごっこ(2015) 【園 子温監督】

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DVDで鑑賞。


園監督作品は極力映画館で鑑賞を心がけてますが。
今年はなんと4作品公開。しかし。この「リアル鬼ごっこ」と「新宿スワン」は監督らしさが無いだろうと劇場鑑賞スルー。
DVDレンタルスタート待って借りてきました。


【あらすじ・解説】人気小説家山田悠介の原作で何度も映像化されている題材で、『愛のむきだし』『ヒミズ』などの鬼才・園子温がオリジナル作品として監督を務めた問題作。殺人のターゲットを全国の女子高生とし、女子高生が次々と殺される中、3人のヒロインが阿鼻(あび)叫喚の様相で逃げ惑う姿を描く。出演は、トリンドル玲奈、元AKB48の篠田麻里子、真野恵里菜。過剰でグロテスクな演出と、園監督の手腕により見いだされる女優たちの新たな魅力に注目。[Yahoo 映画]


えーっとこの作品は星1です。
理由は長々書きますのでお付き合いください。



まず、イメージと違ったのは。
商業映画と思って見ましたら以外にも園監督“らしい”作品でした。
監督“らしい”というのは商業ホラー映画の皮をかぶって実験映画を撮る広告会社、配給会社泣かせの作品という意味(笑)
古くは「自殺サークル」しかり、「エクステ」しかり。今回もこの流れの作品でありました。


そっちの方が私は楽しめるのでもっと星評価高くなりそうなんですけど。
今回は広告会社か、配給会社が予告でミスリードした失敗というか、監督の作風を読み違えて予告を作った失敗かは解らないで空けども。広告詐欺に近く終わりに近づくまで、「いつになったら、校内放送みたので、JK(女子高生)はふてぶてしいので数を減らします」とか来るのかな?と思ってましたら、そんなシーンはまったく始まらず。一応、教室で惨劇などは起きるのですが唐突で理由も語られず、主人公の外見が変わるなどに気を取られ、見ていて何が起きてるのかさっぱり。
これは監督が主人公と観客が何が起きてるか解らない状況をリンクさせる演出かな?と思いますが。残念ながら私は予告で固まったイメージのが強く終わるまでこの意図を掴めず。


この映画の真意に関しては、ヤフー映画のレビューでhcb***** さんがほぼ書かれてるのが一番解りやすい思います。
ただ。
広告での失敗でこの意図が伝わらず。観客もそういうテーマよりもワーキャーとするのを楽しみたいと思ってきてるので見たいものと見たものの差が埋まらず酷評になってるんだと思います。
ただ。

途中まで男のキャラクターが出てこない意味は・・・などを考えると実は商売道具になってしまう女。一人の女ではなく女の人全体を意味し、この世界は実は・・・という話なんですけど。このタイトルでそんなテーマを求めてる人はいるのか?って展開で見終わった後は半笑いしました。
こういう作品は別の話でやってくれ、それのが傑作になったのに・・・と。
監督のパンチラもいつもの大胆なパンチラはパンチラですけども・・・見せる気が無いのが見えちゃうではなく。もうワカメちゃんばりにスカートが短いのでチラッチラ見えちゃったりしていつもの園パンチラとも違うのも実はその意図があったりして。

では、監督の演出はというと。
作品ってのは伝わらないと意味がないものでして。監督の挑戦は面白い部分ではあるのですが、観客に伝える気があるのか?!というくらい映像だけでしか見せなかったり、セリフを朗読のようにして見せたりしていて万人に伝わらない場合が多々。今回も冒頭のバスのシーンで足元に散らばる羽?みたいのが実はこの物語がどういうテーマなのかを意味してたりするんですけど。それを理解するのはラストシーン手前だったりしまして。商業ホラー映画を見に行ってる人はそんなの気に留めませんからね。

そして、監督が求めるテーマに対して一番厳しかったのがキャスト。
このキャストのほかの作品と比べると熱演されてましたが、ワーキャー映画としては良かったんですけどこのテーマまで掘り下げられるのか?と聞かれるとそこまでには至らず。トリンドルさんと真野さんが逆だったら良かったかも。篠田さんは「TIME」の吹替は衝撃でしたけど、動きのあるときは映えますね。もうちょいアクション系作品で期待などなど。
園監督の常連と比べるとさすがに厳しく。


3人のヒロインが実が同一人物のパラレルワールドだったり。実は劇中の世界が作られた世界だったりと予告のイメージから遠い世界に観客が付いていけず。
そして、監督が映像の端々に意図を見せてくれてもいても、そのアイディアが繋がるのがラスト近くなのでそこまでじっくり見てる人も限られ最終的に意図が伝わらない。



久々に予告の大事さを痛感し。予告が失敗した!と思う作品でした。
私の唯一の救いは。
園監督もついに広告業界、大手に呑まれたか?と思いましたがちゃっかり自分のやりたい映画をやってるのでそこだけ安心しました。ただ、この作品の評価としては伝える気があるのかどうかがもうさっぱり解らないので・・・伝わらなきゃ意味ないだろう!で星1にしてます。意図が伝わってもどうしてこの作品で・・・という気持ちが大きかったので(笑)



総評:★☆☆☆☆
映像 (4) 構成力・展開 (4) 脚本(4) 役者 (3)
演出力 (1) キャラクター (4) オリジナリティ(5)
五段階評価です

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