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攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone 【工藤 進監督】

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イメージ 1

映画館で鑑賞。


シリーズ3作までを映画館で鑑賞。
まったく盛り上がってないけど、ここまで見たら引き下がれるか!という意地のみで最終作も劇場へ。
ま、プロダクションI.Gへのお布施と思ってます。


【あらすじ・解説】士郎正宗原作のコミックを基にアニメーション化した人気シリーズで、攻殻機動隊の創設やヒロイン・草薙素子の知られざる物語を描いた新4部作の最終章。戦後復興の兆しが表れ始めた2028年を背景に、“ファイア・スターター”が引き起こした無差別発砲事件の解決に挑む攻殻機動隊のメンバーと、事件の裏に潜む少女と男の謎を活写。総監督・キャラクターデザインを、これまでのシリーズ同様黄瀬和哉が担当、シリーズ構成・脚本を『天地明察』などの冲方丁、音楽をコーネリアスが手掛ける。シリーズを締めくくる壮絶な展開に引き込まれる。[Yahoo 映画]


盛り上がることなくシリーズ完結。


映画館で上映するレベルの内容ではないシリーズ


これが一番、伝えやすいかな。
テレビサイズならここまで落胆することもなかったかも。

結局最後までキャラデザインの変更が受け付けませんでした。

イメージ 2

致命傷などが素子が妙な若返り。攻殻ファンからすると、過去シリーズで戦中の素子は今と変わらないイメージがあったりするなど、知識あり。今更キャラクターの絵を変えられると受けがたく。しかも性格までも変わってるので原作ファンとしてはここも抵抗あり。そういえば1でテレビシリーズのSAC、GIGと一線を画すように、事故による義体化から、生まれたときから義体化された子という設定でしたが後半には忘れられた設定に。義体エピソードもありましたが無理やり変えた割には効果的に使えず。
キャラを一新して新規ファンの確保も元々、専門用語などで敷居が高いので有名なこの作品に新規顧客を狙う辺りで戦略的に厳しいです。ご新規さんは増えたのかな?


結局、新シリーズ開始の扱いになり、3作消費して、キャラクター紹介と人物関係図に力を注いでしまい、前3作で盛り上がらないまま最終章へ。

イメージ 3

上のキャラがシリーズ4作目で実は最重要キーマンになるのですが突然、3のラストで注目を集めた、突如わいたキャラなので、展開が急にたたみ過ぎて、背景に厚み薄い最終章が展開されます。
判明しだす組織の背景。軍部と企業の癒着と過去の新興国での戦争からの反発、政治屋と公安同士など5つくらいの要素が絡んできてます。
ここで9課か!
と、思いきやほぼ互いに潰しあって9課が中心ですけど台風の目の中常態で勝手に話は進んでいきます。あ、色々と組織出してますけど考えるだけ野暮なんですね。
タイトルのStandのとこにsが付いてる割には結局は素子が暴れてちゃんちゃん。
せっかく集まった9課の面々も集まった割には特に活動することなく、各々の技量を発揮するまでもなくエンドロールへ。


根本的に企画ミス。
新規シリーズの開拓でエピソードゼロという映画界の流行の風潮に乗ったのはいいけど予算確保に失敗して劇場4部作で銘打ったのはいいけど、1作辺りの尺を確保できず系240分・・・240分あったのか。だとすると、格エピソードに人物紹介に時間を割きすぎたのが失敗。ある程度、観客もこの作品を見るなら過去シリーズ、原作知識はあるので細かい紹介エピソードを省いて1でキャラの半分、紹介終り、2で残りのメンバーの紹介、そして9課メンバー同士の衝突、3で本格的な行動、4で完結なら出来そうっちゃできそうな話。メンバー紹介で3まで引っ張った(と言っても3はトグサのみ。トグサ回を作ったのが一番の痛手か)。結局、4で出てきたブリキとカカシのエピソードは中途になりますし、1で見せた軍部の怪しい動きも2,3話目ではなりを潜め4のドタバタで見せたっきり。

オリジナルストーリーということで一から構築したかったのかもしれませんが、せっかく積み上げてきたのを壊す場合はそれ以上のものを求められるのですがそこには至らず。
うーん、まず4話構成で失敗かな。これならテレビシリーズ12話くらい→劇場版2部作辺りなら変わってたかも。



映像に関してはそこらのアニメにはない動きでしたけど、I.Gのレベルなら本気だせばまだまだこれ以上の映像の引き出しがあるでしょ、と思います。
今回の見所であるオープニングのホテルのシーンは素子の動きなどは上々ですけど、デモ隊の面々が警官が発砲してるのに、武器も持たず、普通に立ちっぱなしてあれは無いですね。群集パニックを描くべきなのにそこが出来てないあたり、やっぱり計画、予算的に厳しい中での製作だったのかな、と観客を心配させるレベルでした。

コーネリアスの音楽自体は否定しないですけど、私には攻殻と合わず。
他シリーズ、作品は音楽も好きでサントラも買って持ってますけど。ここも落胆が大きかったかな。エンド曲のみなら良かったですけど、オープニングはもっと早いテンポの曲が好みなのでオープニングからまったりしちゃうのもいただけない。


いいとこないな(笑)


新攻殻劇場版には、今回の主要スタッフは出来れば避けて・・・特に予算集めか、企画スタッフは・・・
神山さんに出来れば再登板を・・・押井さんだと、また分けの解らない世界に行かれるのでそこはおとなしくしておいてもらい。ただパトレーバーの負債で再登板の可能性が高いのが押井さんですよね。押井さんの世界は好きですけど攻殻の世界ではなく押井ワールドになるので、うーん・・・


話が次の作品の話題になってしまう、そんな感じのシリーズです。
せっかくのキャラクター変更を活かせず、劇場サイズも活かせず。
エピソードゼロの波乗りに失敗。見所はも特になし。DVDで旧作になってまとめ借り、ただし、攻殻パラレルワールドとして見ないと落胆は大きいと思います。
ARISEとうったわりには私の心には何も起きなかったです。

下の評価は攻殻なので甘めなのと、脚本、演出、作画などはこの企画の割りには上手いことまとめかな、で、めっちゃ甘めにつけてます。ヤフーのレビューでこき下ろされてるので、お情け8割です。中身としては星2です。


総評:★★★☆☆-
映像 (3) 構成力・展開 (3) 脚本(2) 役者 (3)
演出力 (3) キャラクター (2) オリジナリティ(3)
五段階評価です

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