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Channel: 映画を観る日々
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ミッドナイト・イン・パリ 【ウッディ・アレン監督】

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DVDで鑑賞。

そういえば、ウッディ・アレン監督作品の名前はサッと出てくるのですがこの方の作品は一度も見たことがなく。
好き嫌いとかではなく、観たい作品を探すときに気になるけど結局見ようとする気になれない。この作品もそうで、良作の話はちらほら聞こえてましたが劇場で見る気はさっぱりなく。監督のイメージがどこか避ける原因だったんでしょうか。ハリウッドと距離を置いてたりしてスタンスは好きなんですけど。

【あらすじ・解説】『アニー・ホール』『ハンナとその姉妹』などのウディ・アレン監督が、パリを舞台に撮り上げた幻想的なラブコメディー。1920年代のパリを敬愛する主人公がタイムスリップし、自分が心酔してやまないアーティストたちと巡り合う奇跡の日々をつづる。社交性に欠ける主人公を、『ダージリン急行』のオーウェン・ウィルソンが熱演。彼の婚約者を、『きみに読む物語』のレイチェル・マクアダムスが好演する。第84回アカデミー賞作品賞ノミネートのしゃれた物語に酔いしれる。[Yahoo 映画]

ニューヨーク一筋に活動してきた監督も近年はヨーロッパを舞台にして映画を作ってます。
この作品もタイトルにあるとおり、パリが舞台。

こじゃれた映画かなと、期待せずに見ていたのですが。
これ、メルヘン、フェアリーテイルですね。

今のパリと、主人公ギル・ベンダーが散歩している間に迷い込んだ1920年代。この二つが舞台。
主人公がなぜ1920年になぜ迷い込んだかは謎です。
もしかすると、映画の脚本と小説製作に迷いはじめ旅行できたパリに魅入られ大好きな1920年代に行ってみたい一心が起こしたちょっとした奇跡かもしれません。

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古い街並みのままのパリの真夜中。突如車道を走るクラシックカーが登場。街並みと違和感なし。目の前でとまり、同乗を進められ気付くと1920年代のサロンへ。

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そこではギルが敬愛するヘミング・ウェイが語っていて、時が過ぎて場所を移すとピカソが居たり。彼のあこがれる20年代のスターがそろってたわけです。

最初は彼の妄想のような話なのですが進むにつれて妄想ではなくタイムスリップしている話に見えていきます。ギルが20年代信奉者であり、回顧主義なところがあるので「妄想」に見えるのですが。
そして夜な夜なこのタイムスリップし、自身の小説を評論してもらい、20年代のパリに触れ、ピカソらと浮名を流すアドリアナに思いを寄せたりなど、ますます20年代に没頭していく彼。しかし彼に現代での生活があり婚約者がいたりします。しかし、この婚約者とその友人と家族と馬が合わない(笑)

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パリで雨にぬれながら歩くのもいいじゃない、とオススメしても嫌!とすぐ車に乗ってピシャリ。美術館に行っても同じ。そんな現代の環境に嫌気をさしてますます20年代に没頭。
しかし、彼の大好きな20年代の人、アドリアナもまたさらに過去である1900年代を敬愛してたりして。

人は今に不満を持ち過去を敬愛してしまうことがあります。
過去の人たちを敬愛するのはいいことですけど過去にこだわり過ぎて「今」を生きれない感じられない生活もまた寂しいです。ギルは過去への憧れは憧れのまま今を生きていくことに気付く映画でした。
ただ、今を生きるにしても、馬が合わない人との生活ではなく、ちょっとした出会いのほうを優先したラスト。

最後までいい雰囲気のままでお気に入りの1本となりました。

キャストもいいですね。
ギル役のオーウェン・ウイルソン。観た作品は多いのですが印象の強いキャラが無いのが強みのカメレオン俳優さん。どんな役も新鮮に映るので上手いですよね。ドラマ系からコメディもできるのでこの作品にぴったりでした。

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マリオン・コティヤールは相変わらずミステリアスな役が似合います。

そして、レイチェル・マクアダムス。好感度高かったんですけどね~「シャーロックホームズ」のアイリーン役とか好きでしたが今回はいやーな彼女役がはまってましてはまってまして(笑)こういう役も出来るのは強みですよね。
あとは大御所もゲスト出演な感じでチラホラと。ウッディ・アレンは出演は今回は無かったようです。

あと、実際どうなのかは定かではないですが。
フランスと雨と傘の話とネットのHPで見つけまして読みましたが。
向こうの方は小学生のときに傘が危険物なのでさせず、もてず雨カッパが中心のようで。あと、小雨が降ることも多くちょっとした雨だと濡れてもいいか、と傘をさすことが少ないようです。そんな記事を読みました。
ここで雨の中の散歩とラストが絡んでくるんですね。ギルは相当パリに見入られたようです。

これで、20年代の文化史か芸術などに詳しいともっと面白いのでしょうが、私がわかったのは上に書いた二人とダリくらい。文学は苦手なのでそっちはさっぱりでした。この辺りが詳しいともっと違う面白さがあると思いますが無くても楽しめる作品です。

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パリに魅入られる1本です。


総評:★★★★★
映像 (5) 構成力・展開 (5) 脚本(5) 役者 (5)
演出力 (5) キャラクター (5) オリジナリティ(5)
五段階評価です

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